【犬の里親になることは難しい?めんどくさい?】保護犬シェルターで保護犬を迎え入れることをあきらめた理由

ひとりごと
スポンサーリンク
はじめに
犬が亡くなってから犬の記事はもう書かないかと思っていましたが今回色々あって保護シェルターに足を運び、再び犬を飼うことを検討してみることになりました。でもお恥ずかしながら今回は断念したという情けない話です。
スポンサーリンク

保護犬の里親になることに立ち塞がる壁

たくさんのサイトがあり、保護を必要としている多くの犬や猫たちの写真が誰でもみられる時代。簡単にメッセージでやりとりができ、保護は手を伸ばせばすぐそこにあります・・・が。

譲渡の条件は愛護団体が経験から培った価値観で決まる

「60歳以上だから譲ってもらえない」
「小さい子供がいるから譲ってもらえない」
「共働きだから譲ってもらえない」

本当にたくさんの人々が保護犬を迎えることを断念している現実があります。

犬を飼うにはお金がかかる・・・けれどフルタイムの共働きでは留守番時間が長すぎるからなかなか譲ってもらえません。定年後にゆったりと犬を飼うことが夢だったけれど保護犬とは叶えられません。在宅ワークが進んでいる世の中ですが、単身だと基本的に譲ってもらえません。
他に、最近は完全室内飼いが基本なので、小さな家(日本の家の普通サイズ)の人は大型犬は迎えられません。また大型犬飼育経験者しか譲ってもらえませんので、最初の大型犬はどこからやってくるのかと子供に聞かれました笑

悲しいですが、団体さんもこれまでの辛い経験から条件を作っているので、あなたがどんなに犬を大切にする人なのかアピールしても条件を満たすことは絶対です。そこからスタートなのです。ちなみに今回は我が家は完璧に条件を満たしての申し込みです。

犬の里親になりたい人物を見極めることはとても難しい

保護団体とやりとりをすると、「冷たい」「怖い」「上から」という意見がよく聞かれますが、私も実際に少し怖く感じてしまいました。というよりも応募するだけでもとても緊張しました。「犬と一緒に暮らしたい!」という情熱の方向性とは全く逆の、無機質で静かなベールの中にガチガチと震えながら入っていく感じです。

犬猫を保護している方も嫌な思いをいっぱいして、里親不信になっているのだと擁護する意見も度々みられます。「助けたい」という強い責任感で奉仕しているのに、「ひきとってくれ」「犬をくれ」「やっぱりやめた」と言う身勝手な人がいて腹が立つという団体側の声も聞きます。多くの人が保護犬を目にできてしまうからこそ、譲る側は見極める眼が必要となってしまいます。つまり、とりあえず危険人物を排除するために、そして裏切られないための防衛策が「究極の懐疑心」に辿り着いたのだと思います。

つまり、私たちからすると「里親に申し込む」=「疑われに行く」という覚悟が必要になってしまうので、「悪いことをしてないけれど、なんだか責められそう。」と感じてしまうのです。

保護犬の譲渡にかかる費用の問題

一昔、二昔、三昔前は、無料で近所から犬をもらってくるような時代でしたよね。「あそこで子犬が生まれたらしい」と口伝えで聞くと貰い手が出てきたものです。血統書にこだわる方は時折同じこだわりのあるお家と話し合って子犬を産ませ、あくまでもらう方が10万くらいをお気持ちとして支払って、散歩中に兄弟犬たちがすれ違う場面もみられました。

動物を家族にする方法は半世紀でどんどん変化してきました。

ここで問題となるのが、保護犬を譲渡する際にかかる費用。ネットで少し検索するだけで非常に問題になってきたことが分かります。色々な考え方があるので自分の軸だけ持っていればいいだけの話ですが、医療費、会費、移動費、輸送費、保険の斡旋、フードの定期購入など、生体に付随して求められる費用の考え方が団体によりまちまちです。そのため、自分が気に入った子が自分とは考え方の違う団体の元に保護されていると縁がないとあきらめることになります。「保護犬は無料だろ?」という人はかなり叩かれますが、昔はそれでまかりとおった現実があります。

実際に保護シェルターに行って感じた違和感

ちなみに前に飼っていた子が生きていた頃に1度2頭目として保護犬を迎えようとしたことがあったので、日本の保護団体の方とかかわるのはまだ2回目です。数え切れないほどの団体がありますので出会いによるんだと思います。ここは私の個人的感想となります。扉を開けた時の雰囲気が諸外国(イギリス、ドイツ)のシェルターとは違ったとは言えます。

団体とやりとりをさせてもらっていた情報と実際が違った

正直言うと、保護犬を迎えたいといえど、高度医療が必要だと分かっている子を迎えられるほど寛容な心がない私です。前の子が亡くなる前の治療は100万以上かかり、私は看取りのために退職もしました。精神的ダメージ、経済的ダメージ(その時は感じませんが)の大きさがまだまだ最近のこととして脳裏に刻まれています。

申し訳ないけれど、身勝手だけれど、今のところ一応は健康な子を迎えたいと思ってしまいます。(難病をかかえた老犬を引き取る方と一度お話ししてみたい 😥 )

もちろん順風満帆に迎え入れた翌日に病気が見つかれば全力で治療します。が、最初から「この子は一生この薬が必要です」と言われてしまうと、これから子供にお金もかかる年代ですので二の足を踏んでしまうのです。(「ごめんなさい」と色々な方の手前1ブロガーとして自己卑下しておきますが、「実際は自分で飼える子を飼うというスタンスで!」と皆さんには言いたいです。)

でも今回はメールの確認で「至って健康です」と言われていたのにもかかわらず、実際にいくと病気の疑い(?)があり、里親さんで検査して下さいと。さらにはつい先ほど目に傷がつき、見えていないかもしれないので専門医に診てもらう必要がある、一生治らないかもしれないと強く言われました。

この時点で病院通いは必至でした。
さらに「保護犬は子犬でもペット保険には入れないと思った方がいい」ともご指摘頂きました。→入れる保険ありますよ

挙げ句の果てにはその子の問題児っぷりを聞かされました。「障害」と言ったり、「子犬だから仕方ない」と言ったり、「この子は大変な子」と言ったり、「この犬種は仕方ない」と言ったり。「成犬の方がおすすめです」と言われてしまったときには、このお見合いをなかったことにしたいのかな、それとも本当にこの子はお荷物になってしまっているのかと少し切なくなりました。

また前にいた環境は全く分からないとのこと。ブリーダー繁殖引退とのことでしたが、「どんな場所にいたのか私たちボランティアは全く聞かされていないんです」とあっさり言われました。保護した子を救うには心のケアは必至です。どんな場所にいたのかで対応は天と地で変わります。分からないこともあるとは思いますが、ブリーダーさんの環境情報もないということは直接委託されているだけなのかなーと思ってしまいました。

憶測ですが、直接応じてくれるボランティアさんにもよると思いました。何人かと少しだけ話しましたが、犬の情報の伝え方がそれぞれ違いました。犬も希望者も突き放すように説明する方がいる一方、「この子は大切な子」というスタンスで話される方もちゃんといました。後者の方ともっとお話ししたかったのですが「制限時間が!」ということでかなわなかったので泣く泣く帰りました。

(人間の子供が専門の私ですが、お見合いまでいった子はおそらくこれまでに育った環境のせいで人への意識がまだ向いていない子ではないかと見立てました。社会的行動の基礎はみられたので、最終的に関係性を築くことはできる子です。一緒にいたら大変だけどすごく楽しそうな子だとも思いました。覚悟がいるけれど本当は迎えたかった・・・)

当日中のお返事をとのことでしたので「もしこのもやもやの残るまま、家庭訪問、トライアルに進めてしまったら、もしかしたらもっともっと素敵な里親さんに出会える確率を下げてしまうかもしれない」と悩み、お断りしてしまいました。でもこの時点で当日中の期限に焦らずに、疑問を冷静にまとめるためのやりとりをお願いすればよかったなと思っています。今となってはですが、あの子がずっと気がかりです。

保護ボランティアは忙しい!時間がない!の現場

やりとりだけでもそうですが、実際に行ってもやはり少し圧を感じました。それは「やることが多くて時間がない」という現場の空気でした。そのため、あまりじっくり考えられず、心がソワソワするお見合いとなりました。

そうです。でも仕方がないなと理解できます。確かにボランティアさんがいての犬猫たち。ただでさえ足りていないボランティアさんの時間を奪って、わざわざ数頭のためにお見合いに対応して頂いているので、他の犬のことを考えるとお見合いの子だけのためにゆったりはしていられないのです。
では、何がひっかかったのか、考えてみます。
それは、ボランティアさんの顔に笑顔がなかったこと。
他のボランティアさんにイライラしている排他的な空気を出しているボランティアさんもいました。犬に直接ひどいことをしている印象はありませんが、動物を救っている方のイメージ(勝手な)と何かが違うのです。犬に与え、犬からもらう、目に見えないあったかい心の交流が私には感じ取ることができませんでした。
「忙しい」とは「心を亡くす」と書くんだよと知り合いに言われた言葉を思い出します。

保護犬についての質問には注意が必要

前の晩からドキドキして行ったお見合いですが、頭が働かないうちに終わったというのが1番の感想です。
でも、1番ショックで心に残っていることがあります。
それは「鼻で笑われた」こと。
その子の独自の情報を集めるため、他の犬とのかかわり方、鳴き始める状況、マーキングの頻度など、こちらは真剣に聞いていたんですが、呆れ顔をされ「犬なんですから当たり前ですよ」と鼻で笑われる場面が数回ありました。細かく知りたかっただけなのですが話を深められませんでした。
私は内罰的傾向を持つめんどくさい人間なので、「なんて無知な質問をするんだと思われたなー。これではあちらから不合格通知くるわ。」と自責の念にかられる始末。この記事を書きながらもあの質問の仕方は変える必要があったのかもしれないとねちねちと考えています。
続き(保護犬を探すための心の在り方)へ
タイトルとURLをコピーしました