筆者の過去の体験から「DV」について取り上げた記事です。学生時代、自分も含め、恋人から「DV」を受けている人は周囲に何人かいました。結構な比率でいるんだなーと思ったものです。配偶者ではないので「DV」とは捉えられにくく、社会的には軽視されているのが現状ですが。よかったら読んでみて下さい。
◉ この記事を読んで欲しい人 ⇩
- 彼氏・彼女からの暴力に悩んでいる人
- 喧嘩が暴力に発展してからかなり経つ人
- 別れた方がいいと分かっているのに、別れられない人
- もう周囲の人に呆れられている人
- 友達を助けたいのにうまく助けられない人
◉ 記事をまとめてみると ⇩
A. 本当に心の底から好きな相手だからこそ、思いやってあげる。
ドメスティックバイオレンス(DV)とは
DVという言葉はすでに社会に浸透している言葉ですが、この問題は扱うのが非常に難しいですよね。罰則があったとしても警察も動きにくいのが実情です。
ドメスティックバイオレンス(DV)の定義
ドメスティック・バイオレンス(英: domestic violence 略称:DV)は、「家庭内での暴力や攻撃的行動」(家庭内暴力)を指します。
「ドメスティック」とは、「家庭的・家族的 / 国内の・自国の」という意味であり、実は家庭内で起きている暴力全てが含まれますが、現代社会においては、夫婦間やパートナー間の暴力が典型的な解釈とされています。
内閣府のHPのおいても「配偶者からの暴力被害者支援情報」というページが設けられています。下記⇩
「ドメスティック・バイオレンス」とは英語の「domestic violence」をカタカナで表記したものです。略して「DV」と呼ばれることもあります。
「ドメスティック・バイオレンス」の用語については、明確な定義はありませんが、日本では「配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力」という意味で使用されることが多いです。配偶者からの暴力を防止し、被害者の保護等を図ることを目的として制定された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」は、「DV防止法」と呼ばれることもあります。内閣府「配偶者からの暴力被害者支援情報」からの抜粋
配偶者からの「DV」と恋人からの暴力の違い
上記のことからも分かるように、「DV」はあくまで家庭内のものとされるので、恋人同士間の「DV」は社会的には「DV」とは定義しにくいかもしれません。
他人からの「暴行罪」「傷害罪」と同じ類のように感じます。
けれど、内縁関係はもちろん、同棲に近かったり、付き合って長い場合は、親密な関係の中での暴力なので、「DV」の1つだと言えるのではないでしょうか?
配偶者からのDVと大きく違う点は、周囲からすると「嫌ならやめちゃえば?」という点です。
「別れようと思えばいつでも別れられるのに、自分が好きでそうなっているんでしょ?」というような、自己責任による部分が大きく、他人からの同情はありません。
その点、婚姻関係にある場合は、結婚後に相手が豹変してしまった可能性も考えられるため、「逃げたくても離婚できない」「子供のためにも我慢しなくてはいけない」などと、同情の余地が十分にあると思われます。
正直、警察も困りますよね。
事情聴取と言っても、地味なものです。
とりあえず彼をなだめるしかないし、「別れなさい」とも言えないし、何も生産的な解決はしません。もっとひどいことに、警察に行く頃には、2人ともケロッと落ち着いていたりします。
喧嘩をするだけしたら、スッキリしますから・・
その後、「被害届を出しますか?」という声かけがあり、暴力を受けた方は我に返って「やっぱりいいです」と断っちゃうんですよ。
付き合っている彼を突き出すのはやっぱり気が引ける。
・・・し、冷静に考えると家族とかでてきそうでめんどくさそう・・・と。
「じゃあ警察呼ぶなよ!!!」って思われても仕方ありません。
でもね、最中は「このままだと殺されるな、私」って本気で思う。
目に見えるような「傷害罪」になると少し話は違ってきそうなものですが、
私の友人たちも、どんなにあざだらけでも、被害届は出しませんでした。
経験上、最初は腕に紫の指の痕がついていますね。(そこがスタートだと思う)
顔がパンパンに腫れたり、目の周りが漫画のように紫になっていたり、鼻を折られたりしている友人もいましたが、それでも「大丈夫」と言います。
本当にどうかしてるでしょ?
病気のようです。
それでもやっぱり、配偶者間の「DV」ほどの深刻さはないのが現実。
恋人同士なら「嫌なら別れなさい」。これだけのことですから。
よくあるTVドラマのように単純ではない
「DV」と聞くと、TVドラマで綺麗な女優さんが、温厚なインテリメガネ夫になぎ倒されて、殴られている状況が浮かびます。(個人的にNHKドラマの「彼、夫、男友達」の木村多江さんが浮かぶ)
何かに気が障って、突然キレて、一方的に殴る蹴る踏みつける。
一方で、実は恋人同士では違うパターンが多いです。
何かに気に障ってキレることは同じですが、具体的なきっかけが女性側にあったりします。
「怒る」「責め続ける」「執拗に注意する」「何も言えなくなるまで問い詰める」など。
男性は口では女性に敵いませんので、「手」がでてしまうわけです。
だから、気の強い女性ほど、男性の暴力を引き出すことになります。
決して、TVドラマのように“しおらしい妻”が一方的にひどいことをされるという図ではないんです。
なんなら抵抗して、女性側も押し返したり、叩いたりすることも少なくありません。
そしてまた倍返しされる。
これが恋人間のDV(暴力)のイタいところです。
結果として力が強い方が勝ちますが、被害者側も同罪ということになるからです。
被害届が出しにくいのもこの要因も1つだと思います。
女性側も「自分にも落ち度があった」と考えてしまうから。※ 便宜上、女性と書きましたが、逆の場合もあります。
暴力が日常になった先にあるもの
関係性の中に暴力が入り込むとそこは沼の中。自分の意志すらも効かない領域です。
DVによる外傷
当たり前のことですが、身体は痛いです。
また暴力の程度は毎回増していきますので、怪我は重くなっていきます。
長袖を着たり、マスクをしたり、帽子をかぶったり。
切られた髪の毛を揃えたり。
なんとかごまかしても、人前に出られない状況です。
人付き合いも減ります。
暴力沙汰の翌日には出勤ができないこともあります。
不安定な社会生活に信用度が落ちていきます。
失うものがとても大きいです。
強い罪悪感と自己否定
一連の暴力事件の後、お互いにひどく後悔します⇦ここが沼である理由。
どうして暴力を振るってしまったのか。
こんなに好きなのに・・・。
もう2度とこんなことにならないようにしよう!
失いたくない!
その結果、非常にお互いを思いやった穏やかな日々(ハネムーン期とも言います)が続きますが、また同じことが起こってしまいます。
それは100%繰り返されます。
誰でも自分が情けなくなり、どんどん自信がなくなりますよね。
自分の中に醜い自分がいたことに気づくんです。
大切な人の肉体を傷つけるようなありえない自分を。
1度知った暴力は頭に快楽物質を生み出すことだってありますから。
DVにおける「共依存」関係
「自分のことが大嫌いになる」と人はどうなるのか。
精神的な余裕がなくなり、なんとか拠り所を見つけたいと思います。
すると「あ、そうだ!やっぱりあいつしかいない!」となります。
余計に執着してしまうんですよね。
暴力を振るう自分なのに受け止めてくれる人。
逆の立場で言えば、
痛めつけられて苦しんでいる自分を必要としてくれる人。愛してくれる人。
自分の存在を確固たるものにしてくれる唯一の人と別れられるわけがありません。
捨てられたらと思うと恐怖でしかありません。
パートナーが暴力を振るうようになったら考えること
大好きな人ですが、ほぼ止められませんので、考えを改める必要があります。
「もうしない」は約束できない
残念ながら、一度暴力を振るってしまった以上、同じ人にはまた必ず振るいます。
感情が高まってキレてしまえば、前と同じように怒りを解消しようと勝手に体が反応するからです。治るとか、治らないとかの問題ではありません。
本能が学んだ(というより本能が思い出した)習得技術を理性で抑えることは並大抵のことではありません!
相手に幸せになって欲しくないですか?
それでも大好きな相手です。
「暴力を振るう」以外は好きすぎて仕方ないくらい笑
別れたくないですよね・・・
でもね、相手の心がどんどんボロボロになって、泣いていることに気づいてあげて下さい。
辛い気持ちは重々理解できますが、解放してあげた方が彼のためです。
なぜなら、あなたは彼の暴力スイッチを押してしまう人だから。
(「暴力を振るう方が100%悪い」とするどこかの団体に怒られそうなきつい言葉ですが、ここでは恋人同士のDVについてを実情報を元に記事にしていますので、そのまま伝えます。)
私は、キレた状態ででてしまう暴力は、一定の条件のもとでの防衛本能だと考えています。
つまり、彼は、言い合いになっているあなたの「顔」「体」「声」「口癖」「場所」などを認識し、なんらかの条件が揃うとプチっとキレるんだと思います。
だから、もう本当に仕方ないと思います。
いくら相性ばっちり♪と思っても、怒り方の相性が悪いとしか言えません。
では、新しい恋人には暴力を振るわないのか・・・
これについてはなんとも言えませんし、考えても仕方ないことなのですが、振るわない可能性もあります。
彼の努力もありますが、ボタンを押さない彼女かもしれません。
悔しい気持ちも分かりますが、あなたにだってちゃんと良い人が現れます!
いや、ホントに。
まとめ
最後まで読んで下さってありがとうございます。
悲しくなってしまった人はごめんなさいね><!
でもあなた自身を大切にしてほしいから考えて欲しいことです。
周囲の人に「またやってるよー」なんて心配されなくなって、独りになってしまうことが一番心配です。
また、この記事内にでてくるようなカップルは、紆余曲折ありながらも激しい恋愛をしている人が多いと思うので、すぐに切れるような縁ではないことも分かります。
すごく好きな人なので、結婚したい気持ちもあるかと思いますが、自分だけではなく、子供にも手をあげてしまうのでは、あたたかい家庭が築けませんT_T;
なにより、次に待っている人を待たせてしまいますから!